(かの有名な台場クヌギ)
冬期の採集に次いで夏期も同様オオクワガタを求めて山梨県へと向かった。
夏採集は初の試み。
去年の冬に採集を始め、多くの困難を乗り越えて成虫♂×3、♀×1 の計4頭、幼虫数頭採集することが出来た。
今度は憧れの採集である樹液採集に挑む。
ずっとテレビや雑誌等でしか見たことがなかった天然のオオクワガタ…
どうしてもこの手で採集がしたくて挑み続けた。
2020.6.27
この日から採集が始まった。
初めは偵察がてらのつもりだったが、まさかの展開が待っていた。
今回行くポイントは冬場にオオクワが取れたポイント付近。
過去のお話。↓
冬場の際に1本のクヌギに目が止まった。
樹液痕があり、複数のウロのある太いクヌギ。またオオクワ♀の死骸や周りにあることから辺りを探した。その結果立ち枯れや倒木を見つけ、見事にオオクワガタを数頭採集。
この地は人生初の成虫採集を成し遂げた思い出の地である。
かなりの有力ポイントだ。
そのクヌギを見るために行ったはずだった…
採集はクワガタの活動する夜間。
上記のクヌギに向かった。
予想していた通り樹液がダラダラと垂れ、多くの昆虫が樹液に集まっている。
ウロを除くと十分オオクワガタが入れるスペースがあるがオオクワガタは居ない。これは今後期待できるななんて話をして辺りを適当にぶらぶらと探していた時に事件が起きる。ふと1本クヌギの上部を見上げると地面から大体7m付近の所に樹皮のめくれがあり、ガやカナブン、カブト等が沢山ついているのが見えた。
普通ならここでだいたい諦めるが自分の中でオオクワ絶対入っていると何となく確信がつき、気づいたら木を登っていた。
一瞬しか見えなかったが樹皮がめくれて大きなウロが形成されている。そのウロの中にクワガタをいるのが見えた。一瞬だけしか見ていないが、コクワやスジクワでない。艶があり、ピカピカしている。
そうなったら一つしかない。それはオオクワの♀。こうなったら気合でまた登るしかない。
ベットライトをつけ、かき出し棒を持ち、木を登る。間違いない。オオクワガタだ。
ウロの奥は行き止まりで複雑な構造になっていないのでまず逃げることはない。
慎重に慎重にかき出し棒で取り出す。
キターーーオオクワガタの♀だ。
うあーめちゃくちゃ嬉しい。ずっと憧れてきたオオクワをまさかいきなりとれるとは。
41mmの中々のサイズ。この木は御神木1号と名付けよう。あとは大歯の♂を採集してブリードをしたい所。
2度採集は坊主に終わり、期待のできそうな木を探すも中々上手くいかず…
結局御神木1号に頼ってしまい、良い成果は出ず
とれたのはミヤマ♀のみ。
2020.8.8
以前の反省を踏まえて採集を試みる。
予定としてはオオクワ♀採集実績のあるポイント
に行き、その後は新ポイントの開拓。
新ポイントに関して今までの考えを捨て新しい考え方で挑戦。
早速オオクワポイントに到着。
♀を採集してから1ヶ月以上が経過。そろそろ入ってるんじゃないかな。期待を寄せて木に脚立をかける。見逃しがないようにウロを丁寧に除く。スジクワが沢山いる。居ないかあー
諦めていたが身を乗り出して横からウロを除く。
すると黒いダイヤモンド登場。
今回は♂だ。これでとれば目標達成だ。
よしとったゾーーーー
オオクワガタ♂大歯だ😊😊😊最高😍😍
このポイントはやはり凄かった。
・オオクワガタ♂
これで満足だがやはり別ポイントでオオクワを採集したい気持ちもある。
と言うことで新ポイントを探すことに。
藪漕ぎを繰り返し、樹液木を探す。
が樹液は出ているものの肝心なウロがない。
残念。
今度は別産地に移動。この周辺も個体数が多く、数多くの採集記録がある地である。
早速気になっていた場所へ向かう。
斜面を登ると何処からか樹液の匂いがぷんぷんしてくる。あったぞこれか。雑草で裏側は覆われて見えないが、表側はしっかり出ている。残念ながらウロはない。
(しかしその後この木で快挙を達成?)
一様ポイントとして覚えておこう。
さらに横に並行に進んでいくとクヌギの5m付近にぽこっとめくれがあるのが見えた。
これはすごい木だ。御神木1号に似た条件…
これはいるかもしれない。
脚立をかけ、こまなく観察する。
予想通りめくれがあり、樹液がダラダラと出て様々な昆虫が樹液を吸っている。
オオクワガタが入れるスペースもあるので今後に期待かな。
2020.8.14
翌週今回は以前見つけたポイントに似た条件の場所を探す。コナラではあるが期待のできそうなめくれがいくつもあった。がどれも樹液が全く出ておらず、枯れ果てている。これではオオクワガタは入らない。
場所を少し移動。
日当たりが良い、斜面の上側を重点的に探す。ここでも樹液の匂いがぷんぷんする。
この木は間違いない。巨大なウロがあり、かつ中で樹液がダラダラと出ている。クワガタも多数入っているので時が経てばもしかしたらいるかもし
れない。ここ最近でようやく良さそうな樹液木を発見できるようになったがやつは現れない。
2020.8.23
事件は起きる。
8.8に見つけた5m付近にめくれのあるクヌギを確認後、ウロはないが樹液がダラダラと出たクヌギ
が何故か気になり行ってみることにした。
木の表しか見ていなかった為、雑草をどかし裏側を覗く。すると複数のめくれが!!
一つ一つ観察すると中に黒い巨大な物体が入っている。この時はまだクワガタとは思ってなかった。書き出し棒で突っつくと素早い動きで出てきた。やばいこの顎はオオクワガタの♂だ。
まさかこんなところに居たのか。びっくりして言葉も出なかった。
サイズは64uPの大型。顎や体がすり減っており、かなりの長寿。開始10分で目標を達成してしまうというまさかの出来事だった。
こいつは御神木2号だ。
早朝になり御神木1号の付近を混まなく探すことにした。何度も通ってはいるがどうしても見逃しは発生してしまうので探索を実施。
少し斜面を下りると強烈な樹液の匂いが。
思った通り、めくれのある樹液木がある。
全体は見せられないが下記のようなめくれがある。中から樹液が染み出てオオクワガタが十分入れるスペースがある。この場所は過去に数多くのオオクワガタを採集してきたポイントなのできっと現れるだろう。
2020.8.29
さらなる成長の為、新規ポイント探しをメインで行う。初めは新規ではないが何度か様子を見に行っている雰囲気だけは良いポイントがある。
今回は細かく探すことに。が予想通り肝心な樹液木が無い。残念がっていたら笹の奥に1本樹高の赤いクヌギがポツンと立っている。
気になったので直行。
斜面を登る途中、恒例の強烈な樹液の匂いが。
これは間違いなく御神木になるだろう。
行ってみるとやっぱり太いご立派なクヌギである。コブがいくつかありウロが複数ある。
クワガタも複数、カナブンなんかは50匹くらいいる。今回は居なかったが間違いなく入っているだろう。これはまだ採集はしていないが御神木3号と名付けよう。
2020.9.5
秋初戦。夏もあっという間に終わりか早いな。
秋は夏に羽化した個体が出てくる為、綺麗な個体が狙える。
今回は数多くのオオクワガタを採集した御神木1号付近も捜索。これは何度も行なっているが今回は時間が少しあるので🤏
斜面を登り下りしたが流石に樹液木は見つからなかった。かなり疲労が蓄積されてきた。
ついでなので御神木1号を見てみるがオオクワガタは入っていない。残念。山を降りる際にふと迫力のある台場クヌギを思い出した。
その木にはパラワンが入れる巨大なウロがある。夏場に行った際はカブトが何頭も頭を突っ込んで樹液を吸っている状態だったが、9月になったのでどうかな。
本当人目につくような所なのでどうせいないと思って自分は車で待機して副隊長がいくことに。
なにか叫んでいる。
慌てて向かい、ウロを除くとなんとオオクワガタ♂中歯が入っているでは無いか。
嘘でしょ。予想外の所でとれてしまったので混乱した。目的の綺麗な新成虫だ。秋季初戦勝利。
2020.9.19
最終決戦。今回は有名産地を少し外しての採集で新規ポイントを狙う。
わりかし良さそうな樹液木が3本見つけられた。
かなり期待ができそうだ。
最後に行ったポイントに関してはオオクワガタ♀の死骸を発見してしまった。
死骸なのは残念だがこの地域にもいるということが証明されたので来年は期待出来そうだ。
また密かに狙っていたアカマダラハナムグリ も今回4頭採集することができたので満足している。
僅か2ヶ月半でここまで成長できるとは思っていなかった。本当に必死こいて粘った甲斐があった。山梨に関しては北杜市、韮崎市、甲斐市を制覇することができたのであとは地域ごとにとるのと甲府市や笛吹市なんかでも狙ってみたい。
またさらに難易度の高い神奈川県産のオオクワガタを採集できるように引き続き頑張っていきたいと思う。挑戦はまだまだ続く。
0コメント